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2010年10月19日 (火)

入社1カ月まで : まとめ

【 誰よりも熱心な学習者であれ!】

 この時期は「アイツは一生懸命、ウチに慣れようと努力しているな」と印象づけ、周囲に好感を持ってもらうのが先決。そのためにも、覚えるべきことは覚え、片づけておくべきことは片づけておきましょう。
 誘われた飲み会には付き合いながらも、とにかく勉強、勉強。ちょっと大変かもしれませんが、そのほうが返って、「こんなはずじゃなかった!」という"転職ブルー"を乗り切れるはずです。

10月 19, 2010 at 05:58 午後 | | コメント (0) | トラックバック (0)

入社1カ月まで : 熱心な学習者だけが生き残る<16>

~「それっておかしい!」と思ったときどうする?~

 前項の金額表示の件のように細部にいたるまで、会社ごとにカルチャー・ギャップがあります。「いくら何でも、変だ!」と感じることはたくさんあるでしょうが、間違ってもそれを口に出してあげつらってはダメです。今はまだ、その会社の文化、ルールに素直に従っているべき時期なのです。
 違和感を抱いたときは、それを口に出さずにメモをとる。何について、どんなところに違和感を持ったのか、なぜそう感じたのかまで詳しく書きとめておいてください。私はこれを「違和感メモ」と呼んでいますが、これが後々、非常に役に立つのです。
 前述したとおり、呼称によって社内での序列を明確にしたがる会社に、私はとても違和感を覚えました。なかでも「ディレクター」なんて、口にしようと思うとプッと吹き出しそうになり、ずいぶん困ったものです。しかし、外から新しく入ってきた人が違和感を持つことでも、その会社の中ではある時期、一定の合理性があったからこそ生み出され定着しているわけです。
 転職者にとっては、慣れ親しんだやり方と違うので「おかしいなあ」と最初は思うのですが、それが本当におかしいのか、実はそれなりに合理性があるのか、じっくりと考えてみなければどちらかはわかりません。
 私がこれまでに「違和感メモ」に書いた内容の一端をご紹介させていただくと、
・ なぜ稟議書がある会社とほとんど使わない会社があるのだろう? なぜ口約束でOKの会社と文書で書き残さないとダメな会社があるのだろう? そして、A社はなぜ何でもかんでも文書にするのだろう?
・ B社は取引を開始するにあたり、なぜこんなにも細かく相手企業の情報を提出させるのだろう? お金を払うのはB社なんだから相手側の財務状況について知らなくてもいいはずなのに?
・ C社は、なぜこれほどまでに自前主義にこだわるのだろう? 自分でつくらなくても、市場で買ってくれば安くて良い商品が手に入るのに。なぜなんだろう?
・ D社は、社員同士の贈り物がやたらと多い。誕生日だと言っては贈り物をし、出張してきたと言ってはお土産を渡している。こんなことに何の意味があるのか? 無駄なことではないのか?
・ E社では、男が男を呼ぶ際に、○○ちゃんというような呼び方をしている。体育会出身の私としてはたいへん気持ち悪い。これには何かわけがあるのか? そう言えば広告代理店系の人も○○ちゃんと呼ぶ。これは何かの工夫の結果なのだろうか?

 こうした「違和感メモ」に対する自分なりの答えは、2~3カ月働いたあと、導き出すことができました。答えを導き出すとともに、それぞれの会社がどんなことを大事にしようとしているかという価値観もまた理解できたように思います。
 そして、問題なのは、その会社でかつて成功した考え方や価値観が、現在の世の中の流れや顧客ニーズにマッチしていない場合です。それを明確にするために、「違和感メモ」は役立ちます。それは外部からきた転職者でないとわからないものだからです。

教えその30 : 違和感を持ったことは、口に出さずにメモをとれ。

10月 19, 2010 at 07:49 午前 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年10月18日 (月)

入社1カ月まで : 熱心な学習者だけが生き残る<15>

~単位は「千円」?「万円」? やっと書いた提出資料にダメ出し~

 レポートなどの提出資料の書き方やフォーマットも会社によってまったく違います。提出する前に、前述したメンターに見てもらい修正してもらいましょう。

 私は、メンターのチェックを行わなかったために大失敗をしたことがあります。
 ある会社で仕事を始めて2週間ぐらいたったころ、早くもプレゼンテーションをすることになりました。その会社から、「新風を吹き込んで欲しい」と請われていた私は、図表をめいっぱい駆使した、見る人にインパクトを与える資料をつくりました。物事の概念を図表で表し説明するのは自分の最も得意とするところで、ビジュアル主体の資料は「わかりやすい」と評価されると思ったからです。ほぼ1日かけてつくった資料は、我ながらいい仕上がりになりました。
 そして当日。自信満々でプレゼンテーションを始めると、社長がぼそっと言ったのです。
「この資料じゃあ、何のことやらさっぱりわからない。ちゃんと文章で書いてくれる?」
 彼は難しそうな顔をして、さらに続けました。
「それとね、金額の表示。普通"万円"単位だろう」
 えっ、金額表示は千円単位で書くのがユニバーサル・ルールではないんですか? とうっかり聞き返しそうになりました。周りの人の顔を見るととてもそんなことが言える雰囲気ではなかったので、グッと言葉を飲み込みましたが……。

 自分がそれまで「常識」と思っていたことが、転職先では「非常識」になることが少なくありません。金額表示のように、一般に「ユニバーサル・ルール」とされている単位が通用しない会社もあってびっくりしますが、これはもう、その会社のルールに従うしかないのです(後日談ですが、その会社では経理部門の人は当然千円単位の資料をつくっているのですが、社長に説明するときは、あえて万円単位の資料をつくり直して説明していることがわかりました)。
 資料の紙の大きさが、A3かB4か、それともA4なのか。図表を多用していいのか否か、数字の単位は、など確認すべき点はけっこうあります。
 紙を使わず、すべてを「パワーポイント」でプレゼンすることに決めている会社もあります。一般的には、結論を前、背景の説明はあと、と言われていても、多くの会社ではいまだに結論があとだったりします。また、数字に関しては単位の問題だけでなく、厳密性のメモリが会社によって大きく違います。「だいたい○万円で」くらいでいい会社と、すべて1円単位まで正確な数字が求められる会社もあります。
 仕事をしていると、「この会社のやり方は間違っている! 全部やり直せ!」とこっちが言いたくなることもありますが、あなたも(実は私も)、前にいた会社のローカルルールが正しいルールだと思い込んでいるにすぎないのです。
 きちんと言いたいことが決まっていれば、表示の方法は習うより慣れろ。提出資料については、まずは自分のやり方でつくって、それをメンターに修正してもらい、その修正点を覚えるといった流れを、転職1~2カ月は続けてください。

教えその29 : 提出資料の書き方に習熟せよ。とくに数字の表記には注意。

10月 18, 2010 at 09:23 午後 | | コメント (0) | トラックバック (0)

入社1カ月まで : 熱心な学習者だけが生き残る<14>

~会議にも礼儀作法がある?マナーを知らずにいると……~

 一つの会社に勤め続けていると気がつかないものですが、会議にもルールがあって、これが会社によってかなり違います。それを知らずに会議で発言するのは、何のトレーニングもせずにいきなりK-1のリングにあがるようなもので、たちまち叩きのめされてしまいます。
 会議のルールを知るためにチェックするのは、まず席順です。席順が暗黙のルールとして決まっていることも多く、座る場所を間違えようものなら「入ったばかりのくせに生意気だ!」と思われかねません。
 こうしたルールのある会社では、新卒は末席と決まっていますが、中途入社で部署内での位置がまだ定まっていない場合は、どこに座っていいかわかりません。こんなときは自己判断をせず、必ず同僚か直属の上司に確認しましょう。前述したお出かけボードの順番が参考になるかもしれません。
 次に、発言の順番です。思いついたことを自由に発言できる会社もありますが、席順と同様に権威主義的な会社では発言の順番も決まっているようです。途中で質問をしてもいいか否かも会社によって違っていて、私自身、「途中で質問するのは、上司を侮辱することになる」と言われて驚いたことがあります。
 さらに、いざ発言する際は言葉遣いにも気をつけなければなりません。たとえば、古い大手企業の方は語尾を「~と思われます」と言う方が多いようです。思っているのはあなたではないんですか? と詰め寄りたくなりますが、何かあっても逃げられるような言葉遣いをするのです。

 最近は、自分から行動する社員を大事にしようという雰囲気が強くなっていますので、「~と思います」と言ってもいいとは思いますが、やはり大きな会議で提案をするようなときには客観的なニュアンスのある「~と思われます」を使うほうが良さそうです。
 また、「~すべきです」という言葉はかなり危険な言葉です。とくに、オーナー系企業でオーナーに向かって「~すべきです」はご法度です。なぜなら、そのような企業では大事な価値判断はオーナー自らがするのであって、入ってきたばかりのヤツに価値判断をともなう「~すべき」と命令される筋合いはない、ということになるからです。
 事実、私はこれまで、たいへん優秀なプレゼンテーションで「~すべき」と発せられたとたんにオーナーが不快な顔に変わった瞬間を何度も見ました。大企業では、提案の最後に「これまでご説明させていただいた○○の状況を考えますと、当社はこの事業に乗り出すべきだと思われます」と言います。この表現の裏に傲慢な気持ちはかけらもないのですが、「~すべき」を聞き慣れていないオーナーにとっては不遜なものに感じられるようです。「やってみたいと思いますがいかがでしょう」くらいの言葉遣いが適当かもしれません。
 最後に、転職者が犯しやすい最大のミスは、話の中に「前の会社では」というひと言を入れることです。とくに「前の会社」が有名な大手企業の場合、いわゆる社格が高い場合には注意してください。「前の会社は良かったのに、何でこうなの!」と非難されているように周りには聞こえることが多いのです。「前の会社では」と言っていいのは、前の会社がイマイチな例のときだけです。

教えその28 : 会議の席順、発言にもローカルルールがある。「~すべき」など言葉遣いにも注意すべし。

10月 18, 2010 at 02:27 午後 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年10月17日 (日)

入社1カ月まで : 熱心な学習者だけが生き残る<13>

~さらなる社内情報を求めて、その会社の「社史」を探せ!~

 突然ですが、あなたは会社の社史を読んだことがありますか? そう、新卒のときに入社式でもらった、あの分厚い冊子です。ひょっとして、1ページも開かれることがないまま、本棚の片隅でホコリにまみれているのではないでしょうか。新卒の場合はそれでもいいのです。しかし、転職者は社史を大事にしなければなりません。
 社史は、言ってみれば会社の成長記録です。そこには、どういう生い立ちで、どういう経緯をたどって今の姿があるのか、成長の途中でどんな成功があり、どんな挫折をして、どう立ち直ったのか……、といったことが書いてあるでしょう。そのストーリーのあらすじを、あたかも自分の話として話せるぐらいに読み込んでおいて欲しいのです。
 その理由は二つあります。一つは会社の人、とくに上司との共通項ができるから。過去の逸話、それも成功話よりもピンチに立たされて、そこをどうくぐり抜けたのか、挫折からどう復活したのか、というような話を覚えておくといいでしょう。
 上司の武勇伝が残っているなら、それもしっかり覚えておけば、「あのときは大変だった。でも、みんなで一丸となってリベンジを果たしたんだ」というような、上司の昔話にも付き合うことができます。「そのとき、○○さん(上司のこと)は営業で活躍されたんですよね?」などと言えば、相手の心をつかめるだけでなく、いろいろなビジネス上の工夫などの貴重な情報を教えてもらうことができます。
 二つ目は、新天地で活躍しようと思ったとき、社史はある意味で、仕事を進める指針となるから、です。
 会社の逸話は単なる物語ではなく、そこから会社が何を一番優先し、どういうことに最も価値を置いているか、逆にタブーは何なのかといった会社の基本的な考え方や姿勢を読み取ることができるのです。

 たとえば、A社は大きな会社のコバンザメ商法で大きくなったことが社史からわかったとします。そういう会社の場合、多くは次にどの魚(会社)にくっつくかを間違わないようにすることが経営陣の最大の注目点です。このような他力本願的思考の会社に、環境は自分でコントロールするものだと考えている人が転職するとガッカリします。早めにそのことに気づき、自分を修正していかなければA社には適応できません。
 B社は、他の大手企業と提携をして資本参加を仰ぎ、その会社をどんどん上場させることでキャピタルゲインを得て大きくなったことが社史からわかりました。新会社には、自分の会社と提携先の大手企業から仕事を発注しますので、最初からある程度の売上と利益が確保できます。そのうえで他社の仕事もとれば十分に株式公開できる企業となります。こうしたB社では、地道に仕事をやることよりも、知恵を使っていろんな人脈を使い上手に立ち回る人が評価される可能性が高いわけです。
 また、C社では、すべての成功がオーナー社長の英雄的な行為によってなされたと社史に記述されています。言わずもがなですが、こういう会社は、オーナーの独裁色が強い会社でしょう。C社ではオーナーに意見することすら難しい可能性があります。
 いずれにせよ、社史は"宝の山"です。とくに転職者は、会社の歴史を知ることによって会社に早く溶け込むことができます。本棚に眠らせておいてはいけません。

教えその27 : 社史は宝の山。読みこなして会社の歴史を知れ!

10月 17, 2010 at 08:35 午前 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年10月15日 (金)

入社1カ月まで : 熱心な学習者だけが生き残る<12>

~もっと会社のことが知りたい!まず何を下調べする?~

 ミーティングや会議に出席するまでに、社内用語と並んで覚えておきたいのが、会社の _数字_です。通常でも会議などで自分の意見を言う際に、その根拠として数字を出すととたんに説得力を増しますが、転職や異動などで新しく入ってきた人が会社の数字を知っていると、思わぬ効果があるのです。

 教材関連の会社で初めての会議に出席したときのこと。その会社では顧客ニーズの変化について、「3年ぐらい前は20代後半の女性が過半数を超えていたけど、最近は30代前半の男性が増えてきたよね」というような話がされていました。
 しかし、私はそのあたりの正確な数字を知っていたので、「20代後半の女性が過半数を超えていたのは確か5年前まででした。30代前半の男性が増えたのは、新商品Xを出してからだと思いますが……。間違っていたらすみません」と言ったのです。
 すると、「そうだ、そうだ。X以降だった。それにしてもキミ、すごいなあ」「ウチにきたばかりなのに、よく調べたなあ」とその場にいた人たちに感心されることしきり。会社に長くいる人たちは、総売上はどのくらい、それは年度比でどれくらい……、とアバウトには知っているものの、正確な数字は案外把握していないものなのです。
 私は別に、ほめられようと思って数字を覚えたわけではなく、会社のことが知りたくていろいろ調べているうちに覚えてしまっただけなのですが、結果として評価を得ることになり仕事を無事スタートさせることができました。

 この一件以来、新しい仕事を始める際には、会社の数字を頭にたたき込むようになりました。覚えるのは、5年程度の売上・経常利益推移、顧客ごとの売上構成比、地域ごとの売上構成比、投資総額と投資の中身の大枠、コストの構造、限界利益率と損益分岐点くらいです。
 店舗を運営しているような会社では、いくつかあるモデル店舗(たいてい都心と郊外など、いくつかのモデル店舗がある)のイニシャル投資額、売上、コストの構造、利益率など。これらの数字を暗記しておくと、その会社がどこをどうしようとしているのか、経営の意思決定が明確にわかるので便利です。
 また、こういう数字を覚えていると、この数字を比較の対象にすることにより、価値判断が可能になります。お店に出かけたときも、モデル店舗と数字を比較すれば、このお店の何が問題なのか想像することができるでしょう。
 ただ会社によっては、あまり数字を全面に押し出しすぎると、「嫌味なやつ」として敬遠されるところもあります。そういう会社では大事なときにだけ、使うようにしてください。

教えその26 : 会社の重要な数字を暗記しておけば、発言の重みが増す。

10月 15, 2010 at 07:41 午後 | | コメント (0) | トラックバック (0)

入社1カ月まで : 熱心な学習者だけが生き残る<11>

~業務の流れが見えてきた?部分理解から全体把握へ~

 さて、転職に成功するために必要なことは、おおざっぱでもいいので、仕事の全体像をつかむことです。そのためにしなければならないことは、自らの手で、関連する部署との仕事の受け渡しを明らかにした業務フロー図を書いてみることです。これが正しく書ければ、自分が何をやらなければならないかが明確にわかります。

 本書(P94・95)の図は、私の友人がまったく違う仕事から広告制作の仕事を始めたときに、全体像を把握するために書いた業務フロー図です。彼は、このフロー図を作成することにより、どのタイミングで何をしなければならないかがわかったと言います。また、前段階の一見無駄そうに見える作業が、後段階でどのように効果を発揮してくるかもわかったそうです。
 その話を聞いて以来、私自身もこのようなフロー図を書いていますし、転職する人には、こういった業務フロー図を1カ月以内に書くことをすすめています。

 そして多くの人たちから、この業務フロー図作成が仕事の全体像を把握するのにたいへん効果的であったという声を聞いています。みなさんもぜひやってみてください。

教えその25 : 業務フロー図を自らの手で書き、業務の全体像を把握せよ。

10月 15, 2010 at 03:10 午後 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年10月14日 (木)

入社1カ月まで : 熱心な学習者だけが生き残る<10>

~人に聞かずに社内情報を得る、意外に簡単で効率のいい方法~

 グループウェアは転職者にとって情報の宝庫だということを知っていますか? その中にはたいてい、その会社で仕事をしていくうえでのナレッジやスキル、ツールなどが満載のはずです。これらを使いこなすことができれば、ほとんどの業務がカバーできます。
 しかも、長くその会社で働いている人たちは、今さら自分には必要ないと考え、ファイルを開いたことのない人がけっこういます。そんな中で、1人密かにグループウェアに習熟したあなたが、それを使ってスマートに仕事を進めれば、あなたの株も上がるでしょう。
 また、グループウェアは、一生懸命につくったわりには、あまり使われず反応も少ないことが多いので、同報メールの発信者同様、さまざまなファイルの作者に直接アプローチをして教えを請うと、とても喜んでいろいろ教えてくれます。これは、人脈拡大と実際の学習の両面において良い成果につながる、まさに一石二鳥です。
 そして、グループウェアは、社内用語を見つけ出すのにも格好の場所です。会社独特の言い回しや文書の書き方、文書のひな形などがアップされているので、それらのファイルをもらさず開いてチェックし、真似をして文書を作成するようにしてください。
 ファイルの数は膨大なので、それをいちいち開いてどこに何があるかを確認するのは、やはり転職後早い時期にすませておくのが賢明です。

 なお、グループウェアは会社の雰囲気を如実に表しています。そこに書かれている文章の内容や書き方が、上意下達っぽく役所の発表のようであれば、その会社は権威主義が強いのかもしれません。社内イベントやサークル活動のお知らせなどが多ければ、社員同士の私的コミュニケーションが認められ、風通しのいい会社だということがわかります。
 ややもするとスケジュール管理と社内メールに注目がいきがちなグループウェアですが、早い段階でファイルをすべて開け、どこに何があるかを理解すること。これをするのとしないのとでは、半年後、1年後に大きな差が出るでしょう。

教えその24 : グループウェアは宝の山。隅々までチェックして使用法に習熟せよ。

10月 14, 2010 at 11:05 午後 | | コメント (1) | トラックバック (0)

入社1カ月まで : 熱心な学習者だけが生き残る<9>

~社内用語が続出。いちいち質問してたら話が進まない!~

「ロケのインカム、とくに自販機が落ちているので、売上が上がっていないようだ。オペレーターの投資意欲はどうか? BPへの影響はどうか?」
 私がアミューズメント系企業で仕事を始めたとき、2週目に耳に飛び込んできた取締役のセリフです。この意味わかりますか? 私は、意味どころかこれが日本語だと気づくのに、少々時間がかかりました。ロケって撮影のこと? インカムってテレビのディレクターやカメラマンがつけているあれ? BPって、いったい何?
 あとで隣の人に聞いてみると、このセリフは次のような意味でした。
「ロケ(=ロケーションの略、意味的には、ゲームセンター)のインカム(=お客さんがゲームにつぎ込んでくれているお金)、とくに自販機(=お金を投入すると何かが出てくるタイプのゲーム、当時はもっぱらプリクラが主流だった)が落ちているので、売上(=ゲームセンターに対してメーカーが売るソフト付きのゲーム機の売上)が上がっていないようだ。オペレーター(=ゲームセンターを経営する会社)の投資意欲(ゲーム機を買う意欲)はどうか? BP(=ビジネスプラン、会社によっては予算とか目標と言ったりもする)への影響はどうか?」
 最初からそう言ってくれれば意味がわかるのに……と感じるのは私だけで、他の人たちは普通に聞いて、もちろん意味も理解しています。そう、こんなふうに会社や業界には特有の、部外者がちょっと聞いたくらいではまったく意味のわからない、まるで隠語のような言葉や略語、言い回しが存在します。これまで私はいくつもの会社で仕事をしてきましたが、各社、各業界とも、本当にさまざまな"用語"があるものだと、つくづく感じています。
 転職者は、こうした_用語_を1日も早く覚えることが大事です。言葉の意味がわからなければ、ミーティングの内容もわかりません。入社後2週間ぐらいはわからなくても許されますが、1カ月たっても覚えられないとなると問題です。ミーティングの最中に、「ちょっと待ってください。今の言葉の意味は……」などといちいち聞いて、話の流れを止めることはできません。

  社内用語を早く習得することのメリットは、話が理解できるというだけではありません。社内用語を使うようになると、周囲も「ほぉ、ウチになじめてきたんだな」と思い、あなたに対する態度が変わってきます。
 言葉というのはおもしろいもので、その会社の言葉遣いができるか否かで、その人が内部の人間か外部の人間かを判断できます。したがって、社内用語が自然に使えるようになれば「われわれの仲間だ」と認めてもらえるのです。
 いつまでも一般用語ばかり使っていると「まだなじめていないんだな」「そもそも、ウチになじむつもりがあるのか?」と思われ、人間関係がいっこうに深まらないのです。別の地方から引っ越してきた人が、いつまでたってもその土地の言葉をしゃべらないと周囲から浮いたまま……というほうが、イメージをつかみやすいでしょうか。
 したがって、意味がよくわからない言葉や言い回しを耳にしたら、まずメモをとり、必ずあとで誰かにその意味を聞き、覚えていきましょう。議事録やグループウェアなどにアップされている文章などもチェックしておくといいですね。
 そして、そのメモで自分オリジナルの用語集をつくり、できるだけ早くすべての用語を暗記してしまいます。2週目ぐらいから実際にそれらの用語を自分で使ってみる。知ったかぶりをすると格好悪いので、正しく使える自信がなかったら「この使い方で間違ってませんか?」と隣の席の人にでも確認しながら使えばいいのです。
 すると、よそよそしかった周囲の雰囲気もグッとなごむでしょう。そして何より、あなた自身も「ようやくこの会社になじんできたかな」と体で感じるはずです。

教えその23 : 未知の言葉に出会ったら即、メモをとれ。それをもとに社内用語集をつくれ。

10月 14, 2010 at 03:06 午後 | | コメント (0) | トラックバック (0)

入社1カ月まで : 熱心な学習者だけが生き残る<8>

~それってどんな意味!?今さら聞くに聞けないこともある~

 同業種、同職種に転職をしたとしても、わからないことや知らない言葉に出くわすことが、しばしばあります。ましてや別の業種に変わるとまったく知らない言葉(=概念)だらけの中で仕事をしていかなくてはならないかもしれません。
 私の例で言うと、ある会社の営業部門の仕事を始めたとき、債権管理の話が議題の中心になっていることに面食らってしまいました。というのも、それまでは経営の安定した大企業を相手にした事業ばかりだったため、相手の経営状況をシビアにチェックするという習慣があまりなかったからです。もし、そういう問題があった場合には、専門部署に回して事足りていたのです。
 ところが、この会社では、多くの零細企業を相手にしているため、きちんと回収するところまでが営業マンの業務で、債権回収まできちんとできないとまともな営業マンとは呼ばれないような会社でした。
 したがって、初めてミーティングに参加すると「手形がジャンプして」「与信枠を下げて」「債権者会議に出ると」「債権譲渡してもらって」……という言葉が飛び交っていました。そのときは、お恥ずかしながらこういった分野の知識もほとんどありませんでしたから、ミーティングで何が問題になっているかも正直ほとんどわからなかったのです。
 しかし、その場にいる人があまりにも普通に使っている言葉に対して、「それはどういう意味ですか」とはいちいち聞けません。また、ひょっとするとその業界では常識として知っていなければならない話や言葉かもしれない。だとしたら、知らないこと自体が恥ずかしいし、自分の点数を下げてしまうので、「今さら聞くに聞けない」となってしまうのです。

 IT業界に転職したとなると、もっと大変でしょう。技術の進化のスピードが非常に速いので、それにともなってカタカナ系の言葉が次々に生まれます。そんなところへいきなり異業種から転職したら、ほんとにちんぷんかんぷんです。
 明らかにそれが業界、あるいはその会社特有の言葉なら「わからないのですが」と聞けますが、私の「債権譲渡」の例のように一般常識として当然知っているはず、とされているような言葉や話は正直なかなか聞けません。自分自身、恥ずかしいと思うだけでなく、周囲が「新卒ではなく中途入社なのだから、一般常識は身に付いているはず」と思っているからです。
 かといって、そのままやり過ごしてしまうとどんどん取り残されてしまいます。ですから、その場では「ふんふん」と知っているふりをしながら、家に帰ってすぐに調べ、次にその言葉、話題が出たときには自分もすっかり使いこなせるぐらいまで勉強しておいてください。
 昔は、どんな分野のどんな資料にあたって調べればいいか、というところから探らなければなりませんでしたが、今やどんな事柄でもインターネットの検索エンジンでおおよそのことがわかる便利な時代です。労を惜しまず、調べてください。
 また、未知のことを調べるのは案外、手間とヒマがかかるものなので、仕事が本格的にスタートする前のこの時期に、ぜひすませておきましょう。

教えその22 : 「今さら聞くに聞けない」ことは、家に帰って調べまくれ!

10月 14, 2010 at 07:34 午前 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年10月13日 (水)

入社1カ月まで : コラム

~オーナー企業では、「白鳥もときどき黒い」~

 転職したい! という人の中には、大企業の中で組織の歯車として働くことに嫌気がさし、「もっと自分の力を試せる場所で働きたい」と、中小規模のベンチャー企業への転職を希望する人もいると思います。確かに、規模が小さい企業は大企業に比べると社員1人1人が責任ある仕事を任されやすいでしょう。実力を発揮して、思う存分に活躍できる可能性も高いと思います。
 でも、みなさんベンチャー企業はだいたい(ほぼ)オーナー企業だということを理解していますか? そしてオーナー企業で働くということはどういうことかわかっていますか?
 大企業が合意形成に時間がかかり、しかも思い切った政策を採ることができにくい民主主義国家なら、中小企業はさしずめオーナー社長の独裁国家といったところでしょうか。つまり、会社の中ではオーナー社長が絶対的存在なのです。この事実に気づかないまま転職をすると、あとで苦労することになります。
 自分で会社を起こし成功させてきた社長は、自信にあふれ、カリスマティックな魅力を持つ人が少なくありません。それでいて社員にも気さくに接し、社内には元気で自由な空気が流れている会社もあります。
 しかし、そんな企業でもオーナーはオーナーです。法的には会社の財産とオーナーの財産は違っていても、実質的及び精神的にはすべてオーナーの財産です。ビジネスを誰かに任せていても、自分の代行をやってもらっているという感覚です。ですから、オーナー社長の考えること、言うことがすべて。それこそ社長が「黒い」といったら白鳥も黒いのです。
 すると、せっかく転職したのにオーナー企業では自分の力など発揮できないのでしょうか? 
 現実的なことを言うと、こういう企業で成功するには、オーナー社長のお気に入りになる、もしくはオーナーのお気に入りのお気に入りにならないと、なかなか日の目を見ることができません。その点、むしろ大企業のほうがいろいろなデータを集めて、恣意的な人事が行われないように気を配っています。オーナー企業では、成果をあげたからといってあなたが出世するとは限りません。成果をあげていなくてもお気に入りの人はどんどん出世しますし、成果をあげても嫌われていれば最低限の出世にとどまります。

 しかし、あなたが本当にその会社の製品なり事業が好きで、働きたい! と望んで転職したのだとしたら、ここは覚悟を決めて、独裁政権の中でどうやってしたたかに生き抜くかを考えましょう。
 基本戦略は二つです。徹底的に媚びてお気に入りになるか、あなたなしでは会社がまわらないような状況をつくり出すかのいずれかです。
 まず、「媚び戦略」ですが、すでにオーナーの周りには、宦寧たちが群がっていますから、彼、彼女たちに勝たなくてはなりません。社長の家の近くに引っ越して接触の可能性を高める、同じ趣味を持つ、当たり前のようにお中元お歳暮を贈る、……。けっこう涙ぐましい努力をする必要があります。
 ごくたまに、言いたいことを言い、やりたいことをやりながら社長から好かれる人もいますが、一種の天才的な資質なので、それを普通の人がやると結果は惨めです。このように、いろいろな努力は必要ですが、お気に入りになれば、かなりのことをあなたの権限で実行することが可能になりますのでいろいろな楽しみも増えます。
 もう一つの戦略である「あなたがいないと会社がまわらないようにする」は、真面目な努力で成果をあげ続け、会社の内外に、あなたの地位を確立することです。一度や二度、誰かに手柄を横取りされたくらいのことでめげてはいけません。ただ会社の将来の発展を願って地道にコツコツとがんばり、成果を出し続けるのです。大企業と違って社員数がそれほど多くありませんから、必ずあなたがオーナーから認められる日がくるでしょう。
 いずれにせよ、オーナーから目をかけてもらえるようにがんばってください。

10月 13, 2010 at 09:40 午前 | | コメント (0) | トラックバック (0)

入社1カ月まで : 熱心な学習者だけが生き残る<7>

~身近に信頼できる人を見つけ出す、もう一つの方法~

 誰も教えてくれない、向こうから手をさしのべてくれる人は、実は頼りにならない……と言っても、せっかく苦労して転職したのですから、何とか生き抜かなくちゃいけません。プレゼンで私のような失敗をしないためにも、なるべく早い時期にいいメンター(支援者)を見つけることが必要です。
 初めてレポートを提出したり、初めてプレゼンに臨むときなどには、言葉の使い方、数字の単位などに社内的に間違いがないか、メンターにチェックをしてもらわなくてはいけません。
 そんなことは常識でわかると思うかもしれませんが、言葉の使い方や数字の単位などは、実は会社によってさまざまなので(詳しくは後述)、1人でわかったような気でいると大失敗するおそれがあるのです。
 では、どういう人がメンターとして信頼できるのでしょうか。
 ひと言で言うと、「ベテランで、面倒見がいい人」。私の経験から言うと、抜群にキレ者ではないけれど信頼されている、いい人です。
 こう言うと、先の"親切な人"と同じように思えますが、両者はまったく違います。メンターにふさわしい人は決してヒマではなく、上からも下からも信望が厚い人。オフィスの中をぐるりと見回して、しばらく観察してみてください。なかに、自然と人が集まってくるような人がいませんか? 何かにつけて若い社員がその人のもとに相談に行く。そういう人は必ずいます。もし部署内に見つからなかったら隣の部署の人でもいいので、この1カ月以内に見つけておきましょう。

 わからないこと、初めて行うことについては、必ずメンターに「相談させていただいてもいいですか?」「お知恵を拝借したいのですが」と聞きに行くことです。
 転職者の場合、「仕事がデキないと思われたくない」という意識があって、疑問や悩みを自分1人で抱え込む傾向があるようです。でもその結果、精神的に激しいストレスを抱えたり、うっかりすると_親切な人_を頼ってしまったりと、いいことはありません。
 とにかく、メンターに何でも相談する。メンターの存在が、転職成功のカギを握っていると言ってもいいでしょう。
 なお、メンターとまでいかなくても、わからないことがあった場合、年下の社員に教えを請うことがあるでしょう。年下に頭を下げ、敬語を使うのは釈然としないかもしれませんが、ここで変なプライドにこだわっていると、人間関係を悪化させるだけです。
 芸能界では年齢より芸歴の長さがモノを言うように、会社でも社歴が長ければ年下でも中途入社のあなたにとっては「先輩」です。これは異動で部署を移った場合も同じですが、年下でも先輩なら敬意を払うこと。
もし、相手が年上のあなたに対して敬意を表さない、つまりタメ口をきいたとしても、グッとこらえましょう。社歴は短くても社会人としてのキャリアはあなたのほうが長いし、中途入社の難関を突破したのですから、会社に慣れさえすれば実力ですぐに、「年下の先輩」を超えられるはずです。それまでは相手にちょっと威張らせてもいいか……ぐらいの気持ちでいることが大事です。

教えその21 : 近くにメンターを見つけよ。手助けをしてくれる人は必ずいる。

10月 13, 2010 at 07:30 午前 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年10月12日 (火)

入社1カ月まで : 熱心な学習者だけが生き残る<6>

~同報メールの発信元が、実は、社内のキーマン!?~

 前項の"親切な人"と違い、「そうは見えないのに、実は結構頼りになる存在」が、同報メールの発信者です。転職前の会社でもそうだったと思いますが、社内の行事やイベントなどのお知らせメールは、けっこう頻繁に届くものです。おそらく、ふだんはサッと読み流して削除してしまうでしょうが、転職したばかりの人には宝の情報をもたらしてくれます。といってもメールの内容ではなく、メールの発信者です。
 社内のお知らせメールを発信するのは、総務や庶務、企画リーダーだったりします。彼らは間違いなく、社内に広くネットワークを持っているので親しくなると何かと便利です。
 さて、こうした"真のキーマン"と親しくするには、どうしたらいいのでしょうか。
 緊急のもの以外、大した内容ではないことの多い同報メールですが、よく読んでみるとその中に一つか二つ、わからないことが見つかるものです。とくに転職者にとっては、社内でのみ使われている略語や、みんなが知っているのでわざわざ説明しない昔の出来事などはさっぱりわかりません。それを「これって、どういうことですか?」と返信します。席が遠くなければ、直接本人のところへ行って質問するほうが良いでしょう。

 もし、誰でもわかるような内容で不明な点など見つからなかったとしても、そこはよそから新しく入った転職者の立場を利用しない手はありません。無邪気に「これは何のことでしょうか」と聞いても許してもらえます。
 すると、同報メールについて質問をする人など珍しいので、相手は質問に親切に答えてくれるでしょう。そこであなたが、「中途で入って、わからないことばかりなので、これからもいろいろとご指導ください」と言えば、相手も悪い気はしません。そこで会社についてさらに知りたい質問の一つでもすると、相手との距離がより近づきます。
 ただし、この方法が使えるのは、せいぜい転職して3カ月目ぐらいまでです。それ以後もやっていると、ただの「飲み込みの悪いヤツ」と思われるだけなので気をつけましょう。

教えその20 : 同報メールに返信し、「頼りになる人」を探せ。

10月 12, 2010 at 11:28 午後 | | コメント (0) | トラックバック (0)

入社1カ月まで : 熱心な学習者だけが生き残る<5>

~"親切な人"には要注意!はずれ情報を信じるな!~

 社内人脈もなく、わからないことだらけの転職者に、やさしくいろいろと話しかけてくれる人が、どこの会社にも1人はいるものです。会社の昔の話などを懇切丁寧に教えてくれて、「自分は歓迎されていないかも?」と感じ始めているあなたにとって、そういう人はまるで天使に見えるかもしれません。肩書きだってそこそこの管理職の肩書きです。どんなところにも、_親切な人_はいるんだ、と心強く思ったりするはずです。
 しかし、こういった"親切な人"には気をつけなければなりません。

 私の経験をお話しましょう。
 新しい職場で、市場調査の結果をプレゼンテーションすることになり、その会社の過去の業績を、資料をひっくり返して調べていたときのことです。50代の、しかも隣の部署のAさんが近づいてきて、「何か困ってる? 教えてあげようか?」と言ってくれたのです。
 整理されていない資料の山を前にして途方にくれていた私にとって、それはまさに天使のささやきで、何てこの人は親切な人なのだろうと思ってしまいました。事実、彼はとても親切で、私にいろいろな情報を教えてくれました。
 そして、プレゼンです。私はAさんから教えてもらった情報をもとに組み立てた、一つの調査結果を報告したのですが、それに対して、上司がこう言ったのです。
「君はその思考フレームをどこで学んだ?」
 私は、正直に「Aさんに教わりました」と言うと、
「その考え方は一時当社で流行った方法なのだけれども、あまりいい成果が出せなかったので今は使っていないんだ。もう一度、ゼロからやり直して欲しい」

 あとでわかったことですが、Aさんは会社のメインストリームからとっくにはずれていて、新しい情報を持っていませんでした。彼の言うことは間違いではなかったのですが、それは「今は昔」の話で、社会も会社をとりまく状況も現在はまるで違っており、そのことを彼は理解していなかったというわけです。
 Aさんは人格的には良い人だったのですが、イコール「仕事ができる」人ではなかった。つまり、"親切な人"というのは、本流からはずれて仕事がないから手がすいていて暇である→誰か話を聞いてくれそうな困っている人間に近寄っていく、というパターンが少なくないのです。
 長く会社にいる人なら、彼の言うことを鵜呑みにしなかったでしょう。でも、入って間もない私には、彼が社内でどういうポジションにいるのかなど知るよしもありません。
 一番最初のプレゼンなど、「ここぞ」というときに、自分の意見の根拠となる情報や資料が誤っていたり古かったりすると、意見のすべてが説得力を失います。もし、上司があなたに期待をしているとしたら、「こいつを採用したのは間違いだったか」と失望させることにもなりかねません。情報の裏を取るときには、裏取り先をしっかり見極めること。くれぐれも、"親切な人"の鮮度には注意してください。

教えその19 : 「親切な人」は、必ずしも「できる人」ではない。

10月 12, 2010 at 08:59 午前 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年10月11日 (月)

入社1カ月まで : 熱心な学習者だけが生き残る<4>

~一緒に入った数少ない仲間、中途同期とは、どう付き合う?~

 転職後、まったく知り合いのいない集団に身を置き、しかも必ずしも歓待されているわけではないので、最初の1カ月くらい、精神的にかなりつらい、ストレスの多い日々を過ごすことと思います。
 そんなとき、頼りになるのが中途同期とのつながり。新卒の場合と違って、同期といっても相手が年上だったり年下だったりするので、相手のことを「○○さん」と呼ぶような丁寧な言葉遣いになるでしょうが、新卒のときよりむしろ仲良くなれるかもしれません。
 なぜなら、同病相憐れむではありませんが、お互いに新しい職場で同じように不安な状況にいるために、中途同期の間には連帯感が生じやすいからです。「そちらの部署は、どう?」なんていう情報交換をしながら、お互いに励まし合うこともできるでしょう。
 仕事のうえでも、転職者は当初社内にまったくコネがないので、中途同期の人脈や情報も頼りになります。まずはここから社内ネットワークを広げると考えて、中途同期との付き合いを大切にしてください。

 かといって全面的に信頼していいのかと言うと、それはちょっと難しいと言わざるを得ません。これはお互いさまなのですが、中途の場合はその人のバックグラウンドや、これまで何をやってきたのか、どんな人間性なのかといった情報がまったくないので、その人が本当に信用に足る人物なのかどうか、本当のところはわからないからです。
 わらをもつかむような気持ちで中途同期の持つ人脈を頼ったのにかえって問題が起きたり、情報がガセネタだったりして仕事がうまく進まないという危険もあります。
 つまり、中途同期のネットワークは心強い命綱となるか、逆に足を引っ張られる綱となるか、非常にきわどいところ。親しくなりやすいだけに、相手を厳しい目でチェックし、用心しながら慎重に付き合っていく必要があるのです。

教えその18 : 中途同期のネットワークは重要だが、100%の信頼を置いてはいけない。

10月 11, 2010 at 07:00 午後 | | コメント (0) | トラックバック (1)

入社1カ月まで : 熱心な学習者だけが生き残る<3>

~同僚や上司から飲み会の誘い。でも、お酒はあまり好きじゃないし……~

「飲みュニケーション」という言葉は死語になりつつあると思いますが、それでもたまには部署の飲み会があるのではないでしょうか。日本の企業でも最近は、仕事だけを一生懸命やればいいという会社が増えていますが、私が見る限り、まだまだ家族的というか、アフター5に、みんなで飲みながら話すのが好きな会社も多い気がします。
 仕事が終わってまで会社の人と会っていたくない、という気持ちはよくわかりますが、人間の心理としては顔を合わせる時間が長い、あるいは回数が多いほうが当然、親密度が増すものです。
 会社で働いている限り、自分1人で仕事はできないので、ふだんから親密度を高めておくにこしたことはありません。少なくとも転職したばかりのときは、誘われた飲み会にはすべて出るくらいの心づもりでいたほうがいいでしょう。
 さて、飲み会で話題になることと言えば、その席にいない上司や先輩の悪口、幹部に関するゴシップ、あるいは社内に流れる男女のうわさなどなど。不思議なもので新しく入ってきた人間にはみんな、そういう話を吹き込みたくなるようです。
 聞かされるのは、ほとんどワイドショーのネタになるような話ばかりでうんざりするでしょうが、これも適当にあしらっておきましょう。間違っても、一緒になって誰かの悪口を言わないこと。たとえ「あいつ、いやなヤツだと思わない?」と同意を求められても、首を縦にも横にも振らずにただ、ふんふんと聞いておくのが賢明です。

 そして、こうしたうわさ話の中に、案外、使える情報が潜んでいます。
 とくに聞き逃せないのは、社内における直属の上司の評判や、社内の人間関係に関する話。はたして自分の上司はどれだけ影響力があるのか、企画を通したいと思ったときにどういうルートをたどって話を持っていけばいいのか、上司同士の力関係はどうなっているのか……。こうした情報は、あなたが今後、会社の中で生き抜くためには、ぜひつかんでおきたいものです。
 ゴシップは聞き流し、有用な情報だけを頭の中にストックしておく。そんな姿勢で臨めば、「くだらない」と思える飲み会も、圧倒的に社内の情報に疎い転職者にとっては貴重な"情報収集の場"となるでしょう。ただ、もう十分に吸収し終わったと思ったなら、飲み会への参加は適当なレベルにとどめればいいと思います。

教えその17 : たとえ嫌いでも、飲み会には付き合え。しばらくは酒を飲むのも仕事だ。

10月 11, 2010 at 03:20 午後 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年10月10日 (日)

入社1カ月まで : 熱心な学習者だけが生き残る<2>

~タバコが身を助ける?インフォーマル・コミュニケーションの重要性~

 重要なので、もう一つ人間関係の話です。
 世界に比べ、禁煙に関して遅れをとっていた日本も、2003年5月の「健康増進法」施行以来、公共の場ではかなり禁煙・分煙化が進み、今や8割以上の会社が喫煙に関して制限を設けているようです。そんな中、喫煙者は職場でかなり肩身の狭い思いをしているでしょう。ところが、スモーカーは、こと転職に関する限りたいへん有利なのです!
 今はほとんどの会社で、分煙のための"タバコ部屋"が設けられていますが、ちょっと肩身の狭い者同士というのか、その空間の中では序列や部署、年代を超えた友情(?)が育ち、インフォーマルで多様な人間関係ができやすいのです。
 入社5年目の人も1週間目の人も、他部署の役付でも、事業部長でも、タバコ部屋の中では"心を許せる仲間"。「君、新しくきた人? よろしくね」などという会話が自然と交わされて、数回顔を合わせるうちに「まだマル秘だけど、今ウチではこんな話が進んでいるんだ」というような情報をもらえるかもしれません。
 またタバコ部屋がいいのは、会社のいろんな部署、いろんな世代の人が集まることです。転職者の最大の弱みは、社内の縦横斜めの人的ネットワークがなく、直接の上司からのフォーマルな情報にしか頼れないことです。ところがタバコ部屋は、まさに縦横斜めからの情報が入り乱れる場所であり、ここに頻繁に出入りしておくことで、たくさんの役に立つ情報を得ることができます。たとえば、直属の上司からもたらされる情報が頼りにならない場合、「本当のところどうなんですかねえ」と気楽に聞くこともできるわけです。
 私はタバコを吸いませんが、こうした人間関係ができる場が仕事を進めていくうえでいかに大切か、いつも痛感しています。

 ある会社に通い始めて3週間目のこと。そろそろ何か自分なりのプランを提示しようと考え、そのために社内の情報を集め始めました。ちょうどそのころ、中国のマーケットが気になっていたのでアジア地区担当の部署に行き、自分と同世代の社員に「今、ウチは中国で何を主力商品として売っていて、セールスの状況はどんな感じなんですか?」と本当に軽く聞いてみたのです。
 すると彼は、「そういう話は、上司を通してもらわないと困るんですよね」と完全に無視です。まあ、彼と私はほとんど初対面だったので、相手が警戒するのも無理はないでしょう。さらに、私が知らなかっただけで、その会社には「他部署の情報を得るには、自分の部署と相手の部署、双方の上司の許可が必要」という暗黙のルールがあったようです。そのルールを破ったばかりに、私はアジア地区担当の部長にはもちろん、私の業務の担当の部長にも「勝手に情報収集しないでくれ」と厳しく注意されてしまったのです。
 その前の職場が「コミュニケーションが仕事」のような会社で、部署間の風通しも非常に良かったこともあって、ちょっとした情報収集にも「上司の許可が必要」というルールはとても面倒に思えました。しかも、私が聞きたかったのは、込み入った秘密の話ではなく、一般的な状況を聞きたかっただけなのですから。
 こんな状況ですから、当然ながら、仕事もなかなか自分の思うようにははかどりません。はたして、自分はここでやっていけるのだろうかと、入社3週間にして暗澹たる気持ちになったものです。こういったときも、社内にインフォーマル・ネットワークがあれば、警戒されずに情報収集ができたはずです。

 私の場合、フラストレーションを抱えながらもルールに慣れるしかありませんでしたが、もし私がタバコ部屋の常連だったらどうだったか。おそらく、もっと快適な毎日を過ごすことができ、仕事ももっと早く進めることができたでしょう。
 そこで、「転職先でいち早く成功したいなら、皆さんタバコを吸いましょう!」……と言いたいところですが、なかなかそうもいきません。次善の策として、インフォーマルな付き合いのできる場に努めて出かけていくようにすることをおすすめします。社内のサークル活動(テニス部や書道部)などに積極的に参加するのは、縦横斜めの人間関係をつくるために、とても良いことだと思います。

教えその16 : 転職成功の秘訣は「タバコ」です!?

10月 10, 2010 at 08:28 午前 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年10月 9日 (土)

入社1カ月まで : 熱心な学習者だけが生き残る<1>

~人間関係こそ大事。社内人脈はどうやってつくる?~

 転職して1週間そこそこで、いきなり大きな仕事を任されることはまずないでしょう。時間的に余裕のあるこういう時期こそ、将来に向けての布石をしっかりと打っておきたいものです。なかでも、人間関係はかなり意識して、できるかぎり多く築いておきましょう。
 そのための一番の近道は、上司や新しい同僚に、_金魚の糞_のごとく付いてまわって、社内外のあちこちの方に会わせてもらうことです。そうした人たちとお話をして、ちょっとでもいいから名前と顔を覚えてもらうことが、この時期最も大事なことになります。
 いい人間関係を築くには、相手との何らかの接点を見つけることが基本となります。共通項を持っている相手には親近感を覚えやすいので、出身地や出身大学など相手のバックグラウンドの中に接点を見つけられると最高です。とくに「出身大学や高校が同じ」というのは、相手とのかなり強い共通項です。依然として学閥が存在する会社もありますので、もし自分と同じ大学出身の人たちがそれなりにグループとして活動しているのなら、とりあえずは、その人たちとコンタクトをとっておいて損はないでしょう。
 また、学生時代にやっていたスポーツや趣味、ペットなど、プライベート面での共通点も関係構築にはとても有効です。それが一般的にはマイノリティと思われているものなら、なおさら親近感が増すはずです。

 ちなみに私は学生時代、ハンドボールをやっていたのですが、ハンドボールと言えばそれがどんなスポーツかよく知らない人も少なくないマイナースポーツです。ですから、「実は昔、ハンドボールをやってまして」なんていう人に出会うと、それだけで相手に心を許しそうになります。人間の感情というのは、かなり単純なもののようです。
「会社には仕事をしに行くのであって、友達をつくるところではない」と思う人もいらっしゃるかもしれません。とくに、30~40代で転職を考える場合、それまでに多かれ少なかれ会社の人間関係で苦労した経験を持ち、それが転職の動機になっている場合もあるでしょうから、「何を今さら」と思うかもしれません。しかし、組織(会社)というのは、人が集まって成り立っているものです。どんなにあなたが高い能力を持っていたとしても、周囲の協力なくしては仕事になりません。
 よく言われるように、中途入社者の弱点は、何か情報が欲しいと思ったときにも、気兼ねなく尋ねることのできる社内人脈がないことです。立場が逆だったとして、ある日突然、別の部署に所属しているらしい見ず知らずの人間からメールで「そちらの業務の状況を教えて欲しい」と聞かれても、ごく当たり前の通り一遍のことしか答えないでしょう? 
 よしんば相手が直接出向いてきたとしても、初対面の人にいきなり詳しい内情を話せるはずがありません。しかし、相手との間に何らかのエモーショナル・タイ(感情の絆)が少しでもあれば、「ここはひとつ、相談にのってやるか」という気になるものです。
 "人"はビジネスのうえで最も貴重な財産です。社内にコネもツテもなく、もちろん実績もない転職者は、そのありがたみをこれまで以上に感じるでしょう。友達づくりではなく、自分の仕事をうまく進めるための財産を殖やすのだと考えて、せっせと人間関係を築いてください。

教えその15 : 上司、同僚のバックグラウンドを探れ! 思わぬところにあなたとの接点がある。

10月 9, 2010 at 11:52 午後 | | コメント (0) | トラックバック (1)